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SSWのよもやま話~鉄則~

皆さんこんにちは!

 

SSW、更新担当の中西です。

 

 

アスベスト除去工事の鉄則 〜命を守るための現場ルール〜


今回は、アスベスト除去工事の現場で最も大切にされている「鉄則」について解説します。

アスベスト除去は、普通の解体工事とは一線を画す特殊作業。
**「粉じん=命に関わる」**という認識のもと、作業は一つひとつが命を守る行動でなければなりません。
では、現場で守るべき“5つの鉄則”を順に見ていきましょう。


⚠️ 鉄則①:作業前調査は“命を守る第一歩”

 

工事の前には、必ず建物のアスベスト含有調査を行います。

  • 使用されている建材の種類・使用場所・面積・形状を正確に把握

  • 「アスベストあり」と判定された場合は、レベル1〜3のリスク区分を行い、除去方法を選定

  • 調査結果は、労働基準監督署や自治体へ法定の届け出を行う義務

 

「知らなかった」「見落とした」は許されない
事前調査こそ、すべての安全管理の出発点です。


🧯 鉄則②:養生=アスベスト工事の生命線

 

除去工事の現場では、アスベストの飛散を絶対に外部へ漏らさないための“養生”が命綱です。

  • 壁・天井・床・出入口をビニールシートで完全密閉

  • HEPAフィルター付きの負圧除じん装置で、常に作業場内の気圧を低く保つ

  • 作業者の出入り口にはエアシャワー付きの前室(グローブボックス)を設置

 

作業員が出入りするたびにチリ1つ持ち出さない仕組みをつくることが鉄則です。


🛠 鉄則③:作業員の健康と装備を守る

 

作業者が身にまとう装備も、**文字通り「命を守る防具」**です。

  • 専用の防護服(ツナギ型)、使い捨てマスク(P100以上推奨)、ゴーグル、手袋、靴カバー

  • 使用後の防具類はすべて密封して産業廃棄物として廃棄処理

  • 作業時間・休憩時間を管理し、長時間暴露を避けるスケジュール管理も必要

 

健康診断・粉じん作業歴の管理も含めて、安全衛生管理がすべてのベースです。


📋 鉄則④:周囲との連携と情報開示

 

アスベスト工事は、近隣住民や関係者への説明責任が非常に重要です。

  • 事前に説明会や通知書を通じて「なぜアスベスト除去が必要なのか」を説明

  • 工事中の騒音・臭気・飛散防止の対策を明示

  • 看板・バリケードでの明確な表示、作業時間の調整なども配慮

 

「見えない危険」だからこそ、“見える安心”を提供する姿勢が信頼を生みます。


📊 鉄則⑤:作業後は“見えない証拠”を可視化せよ

 

除去作業が完了したら、それで終わりではありません。

  • 作業区域内の**アスベスト繊維濃度測定(空気サンプル)**を実施

  • 0.01本/cm³以下という厳しい基準をクリアするまで再清掃・再測定を繰り返す

  • 最終的に「アスベスト飛散なし」と第三者機関の認定を得て工事完了

 

「見えない安全」を科学的根拠と証拠で残すことが信頼につながります。


✨まとめ:アスベスト除去工事は“命を守る最後の砦”

 

この工事は、目に見えないリスクと常に向き合う、極めて責任の重いプロフェッショナルの仕事です。

だからこそ、現場のすべての判断と作業が「命を守るための鉄則」に基づいて動いています。
私たちはこれからも、過去の過ちを教訓に、安心・安全な未来を築くために丁寧な仕事を続けていきます。

次回もお楽しみに!

 

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